「泣ける韓国ドラマが見たい」と思った時に。
『愛の不時着』『トッケビ』『椿の花咲く頃』など、
静かに涙がこぼれるほど心に沁みる名作を5本紹介します。
愛の不時着
ユン・セリ(ソン・イェジン)は、ソウルでのパラグライダー中に突風に巻き込まれ、北朝鮮側に不時着してしまいます。
そこで出会うのが、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)。偶然の出会いが少しずつ運命へと変わり、国境を越えた恋が始まります。
放送当時は最終回が21.7%の高視聴率を記録し、日本のNetflixでも長期間にわたってトップ10入りを続けました。
「何度見ても泣ける」「最後のあのシーンが忘れられない」といった声が多く、世界中のファンが共感した理由がわかります。
『愛の不時着』は、恋愛ドラマの枠を越えて心が揺さぶられる作品でした。
最初は偶然の出会いから始まる物語なのに、セリとジョンヒョクの関係が深まるほど、互いの国が違うという現実が立ちはだかり、会うことすら許されない状況に、胸が締めつけられました。
笑えるシーンも多く、シリアスとのバランスが本当に絶妙だと思います。
物語が進むほどに登場人物への思いが強くなり、気づけば物語の世界に入り込んでいました。
登場人物たちの優しさに救われる瞬間が多く、見ているうちに自然と涙が出ていました。
映像の美しさや音楽の使い方も完璧で、スイスでのシーンは何度見ても心が震えます。
あの静かな空気の中で交わされる言葉が忘れられず、「また会える」というたった一言に、これまでの時間や想いのすべてが込められているように感じました。
ストーリーは王道の展開ながら、演技と映像の完成度がその魅力を一段と際立たせていると感じました。
ソン・イェジンとヒョンビンの演技が本当に繊細で、セリが涙をこらえる姿や、ジョンヒョクが声を震わせながら強がる様子に画面越しでも息をのむほど切なかったです。
セリがジョンヒョクを信じて待ち続ける姿や、彼が危険を承知で彼女を守ろうとする行動には、愛の深さと優しさが自然と伝わってきました。
このドラマは、ただのラブストーリーではなく、遠く離れても相手を思い続ける気持ちや、国境という現実の壁を越えて描かれる愛の物語であり、笑いと涙のバランスが見事なヒューマンドラマでもあると感じました。
ロマンスだけでなく、人として相手を思いやる温かさや、困難の中で信じ合う絆を感じられる作品だと思います。
出典:Netflix公式/Screen Rant/APJJF
トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜
高麗時代の武将キム・シン(コン・ユ)は、王の嫉妬によって命を奪われ、“トッケビ”として900年以上を生き続けてきました。
ある日、幽霊が見える高校生チ・ウンタク(キム・ゴウン)と出会い、彼女が「トッケビの花嫁」だと名乗ったことで、永遠だった彼の人生に初めて“終わり”の予感が訪れます。
そこから、二人が心を通わせながら運命に向き合っていく物語が始まります。
最終回では全国視聴率20.5%を超え、ケーブルテレビとして歴史的な記録を打ち立てました。
また、視聴者からは「どこを切っても心に沁みる」「映像も音楽も胸を掴まれる」など、SNS上で感動の声があふれていました。
『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』は、笑えて泣けるバランスが本当に見事なドラマでした。
不滅の命を生きるトッケビと、花嫁だと名乗る女子高生ウンタクの関係が、出会うたびに少しずつ変わっていく展開が微笑ましく、作品の魅力の一つだと感じました。
死神とのやり取りはテンポが良く、ふざけ合いながらも仲の良さが伝わってきて、切ない展開の合間にしっかり笑える場面が多かったです。
一方で、物語の中盤からは一気に切なさが増していきます。
トッケビが永遠に生きる苦しみを抱えながら、ウンタクと過ごす時間の大切さに気づいていく流れは本当に泣けました。
好きなのに一緒にいられない状況や、決断を迫られる展開には胸が締めつけられます。
映像や音楽の演出も素晴らしく、特に雨のシーンや夜の街並みの描き方が印象的でした。
涙をこらえる表情や、互いを見つめるまなざしに音楽がマッチしている瞬間は、まるで二人の想いが画面から伝わってくるようでした。
特に、切ないシーンで「Stay With Me」が流れる場面は、息をのむほど切なく、見ているこちらまで涙がこぼれそうになります。
運命に振り回されるのではなく、自分で選ぶ勇気を描いた物語で、恋愛だけでなく生き方のヒントをもらえたように感じました。見終わったあとも心に強く残り、気づけばまた最初から見返したくなるほど心を動かされました。
登場人物のセリフはどれも胸に響く言葉ばかりで、何度見ても泣いてしまいます。
キャラクター同士の関係が丁寧に描かれていて、ファンタジーでありながら人間ドラマとしての完成度も高い作品だと思います。
出典:tvN公式/tvN drama/Filmarks公式サイト
椿の花咲く頃
小さな港町オンサンでスナック「カメリア」を営むシングルマザーのドンベク(コン・ヒョジン)。
周りの偏見にさらされながらも、まっすぐな巡査ヨンシク(カン・ハヌル)の愛に支えられ、息子と一緒に前を向いていきます。
やがて町の中で起きる出来事とも向き合いながら、親子で強く生きようとする姿が描かれます。
放送当時は最終回で23.8%の高視聴率を記録し、韓国地上波ドラマとして当時トップレベルのヒットとなりました。
日本でもNetflix配信後に口コミが広がり、長期間にわたって「今日のTV番組」トップ10にランクインする人気を集めています。
SNSでは「家族愛に泣いた」「カン・ハヌルの一途さに胸が熱くなった」「優しさに包まれる作品」などの声が多く寄せられています。
『椿の花咲く頃』を見て、予想以上に心を揺さぶられました。
最初はシングルマザーの恋愛ドラマだと思っていたのに、実際は緊張感のある展開と、人が人を思う温かさあふれるヒューマンドラマです。
ドンベクは、最初は自信がなさそうで、偏見や差別の中でシングルマザーとして生きるしかない状況でした。
ですが物語が進むにつれ、「守られる側」から、愛する人や生き方を自分の意志で選ぶ強い女性へと少しずつ変わっていく姿が本当に印象的です。
下町でたくましく生きるドンベクが、つらいときでも弱音を吐かずに前を向く姿に何度も胸が熱くなりました。
守られるだけの存在ではなく、自分の力で未来をつかもうとするドンベクの姿に、私自身も勇気をもらいました。
そして、まっすぐすぎるヨンシク。
彼の不器用だけど誠実な愛情表現が本当に印象的で、見ているうちにどんどん惹かれていきました。
「好きな人を守りたい」という気持ちを、真っ直ぐに貫く姿に思わず心を掴まれます。
港町オンサンに住む人たちも魅力的で、誰もが自分の過去や傷を抱えながら生きていました。
ドンベクの母の想い、おばさんたちのやり取り、息子ピルグの健気さ——どのエピソードにも温かさがあって、自然と涙がこぼれました。
恐怖や不安の中でも、“誰かを思いやる気持ち”が物語の中心にあるのが伝わってきて、怖さよりも希望を強く感じました。
見終わったあとには、人の優しさや絆が残るドラマだと心から思います。
不器用でも誰かを思って行動する人たちの姿を見て、「明日を少し優しく生きてみよう」と思えわせてくれる作品です。
この作品の良さは、派手な展開ではなく、じんわりと心に残るところです。
何気ない日常の中で人が少しずつ変わっていく——そんな物語が好きな人には、きっと響くと思います。
出典:Netflix公式/KBS公式サイト(番組ページ・KBS WORLD)
二十五、二十一
1998年、夢を失った時代にフェンシング選手ナ・ヒド(キム・テリ)は、再起を目指す青年ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)と出会います。 友情と恋のはざまで揺れながら、仲間たちと一緒に前を向いて成長していく青春ドラマです。
日本の Netflix では韓国ドラマ番付の上位にランクインし、2022年「日本で人気の韓国作品トップ10」に入っています。
口コミでは「見終わったあともしばらく余韻が残る」「二人の距離感がたまらない」「あのラストに涙した」といった声が多く、心を揺さぶられた視聴者が続出しました。
『二十五、二十一』は、泣けて笑えて、胸がぎゅっとなる場面が詰まった青春ドラマでした。 90年代の制服やCDショップ、当時の街並みの描写も懐かしく、青春の息づかいがそのまま感じられます。 キム・テリの表情の細やかさや、ナム・ジュヒョクが不器用に優しさを見せる演技が重なって、二人の気持ちが痛いほど伝わってきます。
最初はフェンシング部を舞台にした明るい青春ドラマだと思っていました。 ですが、話数を重ねるごとに夢を追う苦しさや、現実の厳しさがはっきり描かれていて驚きました。 特に、練習に打ち込むヒドの孤独や、イジンが就職活動で苦戦する姿はリアルで胸に刺さります。
中盤では、二人の関係が友達以上恋人未満の距離で揺れ続け、その曖昧さが切なく感じました。
フェンシングの試合で汗だくになりながら笑うヒドの姿や、イジンが雨の中で傘を差し出すシーンなど、印象的な場面が多いです。
時代を映すレトロなサウンド「Starlight」が背景にあることで、“90年代”という時間軸に自分も引き戻されたような感覚になりました。
とくに「Your Existence」が流れた瞬間、ヒドとイジンの想いが音楽と重なり、胸が締めつけられました。
印象的な場面で、二人がそれぞれの道を見つめ直す姿が描かれます。
うまくいかない現実さえも成長の一部として描かれた青春ドラマだと感じました。 理想ではなく現実を受け入れる姿が、大人への一歩として丁寧に描かれています。 ラスト3話では毎回泣いてしまい、気づいたら最後まで夢中で見入っていました。
登場人物それぞれの悩みや成長がしっかり描かれていて、友情や恋、家族との関係など、青春のいろんな瞬間が詰まった作品だと思います。
出典:Netflix公式/tvN公式/公式X(Netflix Japan 要約)
私たちのブルース
韓国・済州島を舞台に、人生の岐路に立つさまざまな人たちを描いたオムニバスドラマです。
トラックで暮らす男ドンソク(イ・ビョンホン)や海女として働く女性ヨンオク(ハン・ジミン)、夢を追う若者たちなど、済州島で生きる人々がそれぞれが悩みや過去を抱えつつも、日々の暮らしの中で少しずつ前に進んでいく姿が描かれています。
放送当時は韓国で高視聴率を記録し、日本のNetflixでも長期間「今日のTV番組」ランキング上位に入り続けました。
SNSでは、「久々に泣いた」「キャスト全員が主役に見えた」「済州の風景と人の温かさに癒された」などの感想が多く寄せられました。
「私たちのブルース」を見終えたあと、心がじんと温かくなりました。
済州島の町並みや人々の暮らしがリアルで、まるで自分もその中で生活しているような気分になります。
トラックで働く男や海女の女性、夢をあきらめきれない若者など、登場人物それぞれの悩みや現実が丁寧に描かれていて、どの話にも共感できました。
特に印象に残ったのは、母親を憎んでいた男性が涙を流すシーンです。
長い時間を経て気持ちをぶつける場面は、言葉にならなかった思いがまっすぐ伝わってきて胸が締めつけられました。
派手な展開ではなく、家族や仲間との関係を一つずつ修復していく流れがリアルで、見ているうちに「人って変われるんだな」と素直に思えました。
登場人物にしっかり焦点が当たっていて、誰もが主役のように描かれているのもこのドラマの良さです。
済州島の青く広がる海や、通りを歩く人たちの姿がストーリーと一体になっていて、見終えたあともその情景が頭に残りました。
過去に傷ついた人たちが少しずつ前を向く姿を見ると、自分も頑張ろうと思えます。
痛みから逃げるのではなく、向き合っていく登場人物たちの姿を見ていると、私自身も「もう一歩前に進もう」と背中を押されているような気がします。
人の弱さや葛藤を描いていますが、見終えたあとは不思議と前向きな気持ちになりました。
「もう一度やり直せる」「ちゃんと話してみよう」と思えるような、優しさのある作品です。
出典:tvN公式/Netflix公式/ORICON NEWS
まとめ
心に残る名作を中心に、人生の喜びや愛、葛藤を描きながらも、感動の涙がこぼれる——そんな韓国ドラマを集めました。
『愛の不時着』の切ない愛、『トッケビ』の永遠の絆、『椿の花咲く頃』の家族の温もり、『二十五、二十一』の青春の痛み、『私たちのブルース』の不器用な愛情と人生の再出発。
涙のあとには、人を思う気持ちや「また頑張ろう」と思える温かさが残る物語ばかりです。
今の気分に寄り添う一本を、ぜひ手に取ってみてください。
・最新の韓国ドラマも紹介しています。
『濁流』 もぜひチェックしてみてください。




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